「送別会のうた」 僕につけるくすり詩(うた) すぎむらとものり

送別会のうた

すぎむらとものり

キミが泣いてくれたから

あんなにしわくちゃな顔で

キミが泣いてくれたから

ボクのしてきたことが

それでよかったのだと

別れの日にはじめてわかった。

 

キミが泣いてくれたから

あんなに泣いてくれたから

心を大切にすることが

決してまちがいじゃなかったと

別れの日にはっきりとわかった。

 

教えたつもりがたくさんのことを教わった。

届かないと思ったボクの言葉は

いつのまにかキミのなかに届いていた。

教えたつもりが教えるということを

ボクはキミから教わったんだ。

 

どんな高価な贈り物より

どんなきれいな花束より

キミが泣いてくれたことが

ボクにとっては何よりの宝。

 

送別会で宝をもらった。

送別会で光をもらった。

 

キミが泣いてくれたから

キミが深くおじぎを

いつまでもしているから

ボクは何度もふり返りながら

あふれてくる涙をぬぐったよ。

 

バカだなあ。バカだなあ。涙がとまらないじゃないか。

ありがとう。がんばるんだよ。ボクもがんばるから。

またいつか会おう。