心が痛まなければいい。
そう思った弱虫の僕。
図太い神経があればいい。
気にしないでいられたらいい。
そう思った弱虫の僕。
ぶれない勇者の剣がほしい。
でもふり返ると
心が痛まない鈍感な僕が
いろんな人を傷つけてきたよ。
ふり返ると
気づけない無神経な僕が
いろんな人を泣かせてきたよ。
心が痛まない。
それはほめられたことではないんだ。
気にしないでいられる。
それはりっぱなことではないんだ。
心が痛む。
いろんなことを気にしてしまう。
それはすばらしいことなんだ。
たくさんの声が聞こえてくる。
たくさんの表情が見えてくる。
それは弱虫だからだよ。
もっと奥の声が聞こえてくる。
もっと裏の顔が見えてくる。
それは弱虫だからだよ。
いろんな立場が見えてくれば
ゆずることや負けることが
自然と多くなるね。
だから弱虫でいい。
弱虫がいい。
やさしさを忘れない
すてきな弱虫になるよ。