「僕の味方」 僕につけるくすり詩(うた) すぎむらとものり

僕の味方

すぎむらとものり

僕のなかにいる

いろんな僕のいろんな気持ち。

規格にあわない感情は

すぐにかくした。

ぜんぶなかったことにした。

 

汚れていると思った。

みっともないと思った。

悪いことだと思った。

受け入れてもらえないと思った。

僕のほんとうの気持ち。

あらわせなかった本音。

 

顔をそむけてもそれは残った。

あるものをないと言ったところで

それが消えることはない。

むりやりふたをして

ぎゅうぎゅう詰めの僕。

 

ささいな出来事がきっかけで

ある日とつぜんドアが破れる。

おめでとう。

勢いにまかせてでてくるでてくる。

かくしてきたほんとうの気持ち。

がまんしてきた素直な言葉。

 

僕が聞いてあげないから。

さばくばかりで聞かないから。

ぜんぶ理由があったのに

常識ばかりで批判するから。

人によく思われたくて

むりばかりさせるから。

僕が僕に腹をたててる。

分かってほしくて叫んでる。

 

ごめんね。

今やっと君に気付いたよ。

怒りにまかせて

人を傷つけてしまう前に

勢いにまかせて

自分を傷つけてしまう前に

これからはさいごまで

君の話につきあうよ。

 

時には

悪口だって大切だね。

怒りだって大切だよね。

ぐちだって大切だね。

人にはあまり言えないから

せめて僕だけはちゃんと聞くよ。

 

コーヒーでもいれるから

ゆっくり話をしよう。

世界でひとりくらいいてもいい。

落ちこぼれた僕の味方。