「灯台守の詩(うた)」 僕につけるくすり詩(うた) すぎむらとものり

灯台守の詩(うた)

すぎむらとものり

へたでもいい。

あかりならば。

へたでもいい。

ひかりならば。

 

ちいさくたってかまわない。

わらわれたってかまわない。

勇気をだしてとりだした。

それだけですばらしい。

 

神さまっているんだよ。

そう話すたびに

おかしなひとだと

わらわれたけれど。

ほんとうのことだもの。

ボクはやっぱり黙れない。

 

こころにも夜はくるから。

だれにでも夜はくるから。

そのときそこから見えるように

言葉のあかりを置いておくよ。

 

むかしボクが落ちこんだ

くらい くらい闇のなか

ふるえるボクに出口を知らせた

ちいさなちいさな灯台を。

 

へたでもいい。

あかりならば。

へたでもいい。

ひかりならば。

 

今日もそっと あかりをひとつ

ひろがる夜空に置いておくよ。