クローバーが空を見あげて
ため息をつく。
はやく鳥にならなきゃって。
努力すればきっと
ボクも空を飛べるって。
葉っぱをクルクルまわしたり
葉っぱをバタバタしてみたり
地面にむかって息をはいたり。
それを小鳥がずっと見ていた。
小鳥が鳴いた。
なんども鳴いた。
なんて言っているんだろう。
クローバーには小鳥の国の
言葉が分からない。
がんばれ がんばれって
クローバーには聞こえた。
がんばれ がんばれ
はやく空においでよ。
そのままじゃはずかしいだろ。
クローバーには小鳥の声が
そう聞こえた。
でもほんとうはね。
小鳥はこう言っていたんだ。
ああきみは なんて
うつくしいのでしょう。
かぜにゆれてる
きみをみてると
ぼくはとても
やさしいきもちになるよ。
ありがとう
そこにいてくれて。