世の中には
えらい人がいる。
天才ゾロゾロ。
秀才ゴロゴロ。
テレビの中を大行進。
おかしを食べながら
それを見ている僕だよ。
ときどき鼻をほじりながら
それを見ている時だよ。
「お前はなんの役にもたたないなあ」
ねころんでる僕の前で
小びとたちがやかましい。
「みんながんばっているのに
お前はダメなやつだなあ」
ブツブツ
ブツブツ
小びとたちがエラそうだ。
だけど僕は聞こえないふり。
知らんぷりで気づかないふり。
そうして
僕のおかしを盗もうと
小びとが手をのばしたその時。
すかさず僕は
つかまえて
窓からポーンと
はじきとばす。
口のわるい小びとを
つかまえる
僕は天才だったのだ。
フフフ。