「歌」 僕につけるくすり詩(うた) すぎむらとものり

すぎむらとものり

立ちどまると聞こえてきた。

いきものたちがうたううた。

急ぎ足のクツ音で

聞こえなかったいのちのうた。

 

くるしくて くるしくてね。

しゃがみこんだ目の前で

いろんないのちがうたっていたよ。

 

― あんまりなやむとくすぐるぞ。

  あんまりなやむとくすぐるぞ。―

 

みんなボクにうたっていた。

ちょっとかわったうただけど

くすぐったいな。

あいのうた。