「腹の虫」 僕につけるくすり詩(うた) すぎむらとものり

腹の虫

すぎむらとものり

カリカリ。イライラ。

ムカムカ。プリプリ。

へんな虫が体のなか。

あちこち体当たりを続けてる。

彼こそが腹の虫。

すごい勢いで走っては壁にぶちあたる。

もう何時間も。

痛そうで見ていられない。

そんなことおよしよ。

おこるなんて子供だよ。

僕が意見をいうたびに

彼は走り出す。

 

虫くんが欲しいのは

虫くんの味方。

それは腹がたつねえ。

それはおこって当然だよ。

そんな僕のうなずきなんだ。

 

虫くんはぜんぶ話すと

きれいな蝶になる。

すてきなウインクをして

僕から空へと飛びたつんだ。